改善活動を定着させるヒント〈経営コンサルタント〉
製造業や運送業、サービス業をコンサルティングする中で、つねに意識しているのは改善活動を定着させることだ。
コンサルティング終了以降でも、クライアント企業において改善が継続していくことが重要だからだ。
そのためにクライアント企業に、継続の仕組みを作り運用するよう取り組んでもらっている。
改善活動が継続する仕組みには3つのポイントがある。
(その1) 報奨制度
改善提案には報奨で報いることが重要である。
まずは「いい案だね」「ありがとう」と評価することが重要であり、人間は評価されると継続しようと思うようになる。
凝ったことでなくてもいいので、日常的に行える報奨制度があるべきだ。例えば、それぞれの職場で行う朝礼での発表、図書カードなどを渡して評価するなど。
また、半年や1年に一度のイベントや経営指針発表会などにおいて、社長賞といった形で褒賞することで動機づけすることができる。
認知と報酬によって、改善活動は慣習化する。
褒める内容よりも頻度を多くすることを心がけよう。
(その2) 提案受理と素早いレスポンス
現場で行われている標準作業に対する改善提案を受け入れる仕組みを作ること。
せっかく改善を思いついて上長に提案しても、フィードバックが遅いと「また提案しよう」という意欲をそぐことになる。ましてやフィードバックがないということはあってなならないことだ。
(その3) 競争意識
改善提案件数をグラフ化し見える化しよう。そして全社的に開示して競争意識を煽ろう。
健全な競争は改善活動を促進する効果がある。
関連記事
-
会社を改革する、改善することは抵抗勢力に屈しないこと〈経営コンサルタント〉
今までコンサルしてきた会社には、製造業・卸売業・運送業・サービス業・小売業があります。 改めて、「
-
お客さんに買ってもらうには2〈経営コンサルティング〉
前回は消費者の購買プロセスをみながら、誰にマーケティング活動を展開するかを検討しました。 では設備
-
社長の仕事は働きたくなる環境づくり〈経営コンサルタント〉
経営コンサルタントとして経営者を支援する中で、感じることがある。 それは、、、 成長過程
-
整理整頓の勧め3〈経営コンサルタント〉
前回、整頓についてお話ししました。 整頓とは、必要な時に必要な量だけ取り出せるようにすることで
-
レイアウト図を書いてみる〈物流コンサルティング〉
物流センターでは多様な商品が入出庫を繰り返しています。 アイテム数が多い物流センターでは登録で1万
-
チーム編成〈物流コンサルティング〉
物流コンサルタントとして物流改善に取り組んでいくとき、大型物流センターの場合、プロジェクト内でもチー
-
物流マンのやる気を引き出す〈物流コンサルティング〉
運送業の機能として、輸送,配送,保管,在庫管理,荷役,流通加工,物流データ処理があります。 昨今で
-
売上拡大のために〈経営コンサルティング〉
売上を向上するために、皆さんはどのような取組をしていますか? 部下にはっぱをかけて、顧客になり
-
成功体験を積み上げること!〈経営コンサルティング〉
企業経営において、勝ち戦をすることは大切だ。 勝ち戦というと仰々しいが、小さくてもいいので何ら
-
物流作業の生産性を高める2〈物流コンサルタント〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう? 前回はボトルネック工程を見つけて改
- PREV
- 問題点を絞り込む〈経営コンサルタント〉
- NEXT
- やらないといけない理由を作る〈経営コンサルタント〉