製造業の経営改善〈経営コンサルティング〉
製造業でも受注生産と見込生産を行っている製造業者では、収益性を改善するための方法論は異なります。
見込生産の製造業では、
①サイクルタイムを一定に
②生産ロットを最適に
③各工程のラインバランス化
④仕掛品の最小化
⑤材料資材や完成品の在庫適正化
⑥リードタイム、輸配送コストの適正化
などとなります。
受注生産の製造業で受注量に波動が大きい製造業の場合は、人員配置と外注管理が重要になります。
人員配置では応受援体制を確立するために、多能工化が必須です。
また外注管理では、受注量の過多過小だけで外注か内製かを判断することはお勧めできません。
確かに、受注量が少ないなら外注を活用しないですべてを自社で生産する方がコストは押さえることが出来ます。
ですがそのようなやり方で内外製を判断していくと、受注量が過多の時に対応できなくなります。
理由は、外注先が他社の仕事にシフトしてしまうからです。
従って月次の損益管理表だけで判断するのでなく、年間通しての受注量(物量)波動を考慮しながらも、外注先との良好な関係性が維持できるような発注ルールを検討しておく必要があるのです。
財務データだけを見てコスト削減策を進めてしまうと、中期的には受注に対応できない仕組みを自ら作ってしまうことになりかねません。
関連記事
-
社員をどのように巻き込むか〈経営コンサルタント〉
経営コンサルタントとして製造業や運輸業の経営をサポートしているが、今日は、社員の巻き込み方について話
-
数字で経営を掴む(経営コンサルティング〉
製造業や運送業の経営コンサルティングをしている時、どんな現場であっても、数字で経営の実態を把握すると
-
整理整頓の勧め 2〈経営コンサルタント〉
前回は整理についてお話ししましたので、今回は整頓についてお話ししましょう。 整頓とは、必要なも
-
物流作業の生産性を高める4〈物流コンサルタント〉
物流作業の生産性を高めるためには、何に取り組めばいいでしょう? 前回はフリーロケーションの活用につ
-
物流改革〈経営コンサルティング〉
今日の日経新聞1面の記事に「イオン・花王で物流改革 運転手不足解消へトラックリレー」と題して、物流コ
-
経営計画書作成の勧め
弊社では経営計画書を作成し、社員を巻き込んだ経営管理体制を構築することをお勧めしています。 弊
-
製造業の経営改善〈経営コンサルティング〉
モノづくり企業である製造業の経営改善について、事例をお話ししましょう。 岡山の製造業A社では、
-
ムダに気づこう〈経営コンサルティング〉
クライアント企業の業績向上を支援する、経営コンサルタントとして現場を診ると、「ムダに気づいていない」
-
プロセス結果主義〈経営コンサルタント〉
人事評価についてお話ししましょう。 長い間日本では人事評価の仕組みとして、年功序列による評価システ
-
知っていることと知恵との違い〈経営コンサルタント〉
経営改革、組織改革、業務改革をコンサルする時、いつも気を付けていることがある。 それは知識と知恵の